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景気効果は賃上げより正社員化

 今年も春闘の季節がやってきた。日本の景気は2007年度後半から08年度にかけての急落から、09年度にはいって回復基調にあるが、急落とは対照的に回復は穏やかである。この間、企業収益は08年度に減益、なかでも製造業は過去に例がないほど大幅な減益になった。09年度は増益傾向でも景気を反映して回復力は弱く、水準としてはまだ低水準に留まっている。


 このため、経営側の姿勢は厳しく、労働側も弱気で、賃上げに関しては、すでに勝負は付いた感がある。もともと、景気の良いときでも低い賃上げしか実現できず、個人消費の回復力は弱いままだった。今回は賃上げどころか、定期昇給も中止の雰囲気である。定昇は勤務年数による経験を能力向上として評価している面があり、これから考えれば、定昇の中止は実態としては賃下げである。


春季賃上げ率と現金給与総額の伸び率の推移
JUGEMテーマ:ビジネス
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| 2010年02月28日 | 雇用 | comments(0) | - |

労働市場の急速な悪化下の雇用対策

 民主党政権が成立し、民主党の政策では八ツ場ダムの建設中止、子ども手当、温室効果ガス削減などに注目が集まっているが、国民生活が第1とする民主党であれば、経済政策で急がれるのは雇用対策になる。というのは、すでに景気回復に入っているにもかかわらず、雇用の悪化が急速だからである。


 景気は2009年2月が底と判断してほぼ間違いないが、そこから5カ月経った7月の完全失業率(季節調整値)は前月を0.3ポイント上回る過去最悪の5.7になった。また、有効求人倍率(同)は前月を0.01ポイント下回る0.42倍で、3カ月連続の過去最低記録の更新である。通常、完全失業率や有効求人倍率は翌々月の末頃に発表されるが、8月の数字は9月末ではなく、10月初めになっており、このレポートの作成時は7月が最新の値になる。



完全失業率の景気の底からの推移
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| 2009年10月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

労働需給にみる今回の深刻度

 厚生労働省「一般職業紹介状況」の2009年1月の有効求人倍率(季節調整値)は06年12月の1.08をピークに下降傾向で、08年1月に求職者数が求人数を下回る0.99になり、09年1月は0.67まで減少している。この数字は2人の求人に3人の求職者がいることになる。求人数(季節調整値)は07年10月の景気のピークに先行して06年7月の232万人が最大で、09年1月は160万人、06年7月の31.0%減である。一方、求職者数は08年4月の201万人が底で、09年1月は240万人、08年4月の19.4%増である。


 今回の景気回復局面で、求職者数がなかなか減少せず、高止まり傾向にあったのは、正社員採用が少なかったことが挙げられる。現在、社会問題になっている派遣社員、期間雇用者の首切り問題は、景気回復期に正社員を雇用せず、非正規社員を雇用していた企業の雇用戦略にある。当然、就職希望者は安定職の正社員を望むが、不安定な職場しか無く、就職活動を続けることになるからである。


雇用形態別有効求人倍率の推移
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| 2009年03月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

正社員が増加しても所定内給与が増えない要因

 今回の景気回復・拡大局面において、個人消費が増えない要因に収入が伸びないことが挙がられ、収入が伸びないのは雇用の増加がパート、派遣労働などの非正規労働者になっていることが指摘されている。非正規労働であれば、正規労働者と比較して賃金水準は低くなり、労働者全体の平均収入の伸びを抑えることになる。加えて、雇用の安定性が保証されないため、現実はその可能性は少ないが、収入に余裕があったとしても、貯蓄が優先されて、積極的な消費行動にはならないと考えられるからである。

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| 2008年06月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

春闘を迎えて - 個人消費に期待

 2007年10〜12月期の実質GDP成長率の1次速報が前期比0.9%増、年率で3.7%増と比較的高い成長率になった。その中身をみると、相変わらず輸出・民間設備投資主導の成長で、民間最終消費は0.2%増の底這い傾向が続いている。今年も春闘の時期を迎えているが、昨年、御手洗経団連会長が賃上げ容認のような発言をしたことから、08年の賃上げ率が高まる期待がでてきたが、春闘期になってそのような雰囲気は全くない。


 労働側の要求額が昨年より上回っていても、要求の上積みは少額でしかない。一方、企業側は米国の景況変化、為替レートの円高など昨秋頃から収益悪化要因が出てきたため、賃上げへの姿勢は厳しくなる状況にある。すでに、各景気指標では企業収益の伸びの頭打ちを示している。もともと、企業はバブル崩壊以降、企業収益が改善した場合、賃金のベースになる基本賃金を値上げするよりも、一時金を増やすことで対応するとしてる。ところが、一時金の伸びが高まったといっても、今回の景気回復局面において、主要企業(従業者数1,000人以上)で最も高かった05年年末でも5.4%でしかない。

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| 2008年03月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

産業間で格差が大きい雇用変化の影響

総務省から「平成18年事業所・企業統計調査」(速報)が発表された。事業所・企業統計調査は1981年以降は5年毎に国や地方公共団体の事業所も含めた調査、その中間年に民営事業所を対象とした簡易な内容の調査になり、06年は5年毎の本格調査である。


 事業所・企業統計は地域別、産業別(小分類)に事業所数、従業者数が集計され、地域経済分析の有力な資料の一つになる。ここでは全国ベースで産業別の特徴をみる。
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| 2007年08月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

求人数は減少、労働需給は先行指標?

 景気の上昇期と後退期の転換の判断に使う景気動向指数の一致系列が07年1月から3カ月連続で後退期になる50水準を下回ったことから、景気が転換するのではという懸念の声が出ている。

 実際、今回の景気局面で景気転換の最大要因になると考えられる輸出は、数量指数が2月からほぼ前年並水準まで低下しており、上昇期の終了という事態も否定できない。輸出は米国向けが減少に転じていることが大きく効いている。

 ただし、現状が景気後退局面に入ったというのは早計で、景気は一時的なもたつきで済み、景気再上昇という可能性もある。
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| 2007年06月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

地域間で目立つ工業の出荷額と雇用との乖離格差

 2006年12月1日の当経済レポートで、新規工場立地が03年以降、関東臨海、東海、近畿内陸・臨海の大都市圏に回帰していることを指摘した。工業の生産活動は既存工場と新規立地工場が行なうわけで、新規立地が大都市圏に回帰しているからといって、必ずしも大都市圏と地方圏との工業格差が拡大するわけではない。大都市圏の工場立地が増える背景に、工場閉鎖で工場用地が提供されたかもしれないからである。この関係は経済産業省「工業統計表」の「用地・用水編」で分析できるが、用地・用水編の2005年版はまだ発表になっていない。ちなみに、現在は「速報」の次に発表される「概要版」の05年版が発表されているだけである。閉鎖された工場跡地への立地であれば、大都市圏に工場が立地しても、工業生産の伸びは大きくはならない。
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| 2007年05月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

07年からの団塊世代の退職、07年問題は企業次第

 今年から団塊の世代の定年退職時代に入り、いわゆる07年問題が話題になっているが、何が問題かが必ずしも明確に示されているわけではない。団塊の世代の退職の問題をホワイトカラー労働者と現場労働者に分けると、主として現場労働者の持つ生産部門の技能、技術を次の世代に伝承できるかどうかにかかってくる。その原因は、現場労働者は30年以上前の1973年の第1次オイルショック後、戦後の高度成長が終わり、日本経済の成長が鈍化したときにまで遡る。
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| 2007年03月01日 | 雇用 | comments(0) | - |

労働需給の改善が賃金の上昇に結びつくか

 労働市場の改善は急速に進み、総務省「労働力調査」による完全失業率(季節調整値)は2006年2月以降、約8年振りとなる4%程度に低下し、また、厚生労働省の「一般職業紹介状況」の有効求人倍率(同)は2005年12月にほぼ14年振りに1水準を上回り、その後も回復傾向にある。労働市場の改善は賃金上昇に結びつき、雇用数の増加と合わさって個人消費の回復が期待できる。その一方で、物財とサービス財の構成がほぼ半分ずつの消費者物価指数は労働力依存の高いサービス財の値上がりで、上昇をもたらす。
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| 2006年09月01日 | 雇用 | comments(0) | - |
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