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2007年度の日本経済も輸出主導の回復感の乏しい上昇

 内閣府が12月8日、2006年7〜9月期の第2次GDP速報値を発表したのを受け、各機関の07年度経済見通しがほぼ出揃い、19日には政府見通しも閣議決定された。07年度経済見通しでは、各機関による格差がほとんどないのが特徴で、戦後最長の景気上昇期間記録「いざなぎ景気」を06年11月に抜いた後も、輸出主導で回復感が広がらないまま上昇を続ける予測で一致している。
  06年7〜9月期の第2次GDP速報値によると、同期の実質GDP成長率は前期比0.2%増、年率0.8%増となり、11月14日に発表された第1次速報値のそれぞれ0.5%増、2.0%増から下方修正になった。第2次速報値では成長率の頭打ち傾向がより顕著になった形だが、需要項目の中では、第1次から第2次で民間最終消費支出(個人消費)の0.7%減から0.9%減へのマイナス幅拡大が目立っている。

 個人消費に関しては、06年春頃までは収入が増えない中で、比較的堅調という見方表 2007年度の経済見通しの主要項目別一覧もあったが、この第2次速報値でそれが否定された。ただし、7〜9月期の個人消費は梅雨明けの遅れに加えて夏の天候不順があり、実態以上に低迷したということがある。

 この結果、06年度のGDP成長率は実質で2%弱、名目で1.5%程度の増加見込みになっている。1年前の政府見通しでは実質1.9%増、名目2.0%増であったので、名目が過大推計という結果になる。デフレ終了によってデフレーターがプラスに転換するという判断が誤りだったことになるが、政府見通しは政治的要因も入るため、担当者が本当にそのように見通していたかは別である。

 また、民間の予測機関では、高い方は実質2%台後半で、名目もほぼ同じ、デフレもほぼ終了となり、低い方は実質で1.5%前後、名目はそれより零点数ポイント低くなっていた。結果として低い方が比較的正確だったことになる。

 07年度のGDP成長率見通しは、政府が実質2.0%増、名目2.2%、民間の予測機関は表にみるように格差が少なく、実質で2%前後、名目はそれを零点数ポイント高いということでほぼ一致している。結局、政府は全体の中間に位置し、デフレも解消ということになる。景気後退局面入りは予想されず、いざなぎ景気を大幅に上回って上昇は続くが、今までのような回復感が広がらないまま07年度も推移する見通しになる。

 各機関で格差が出なかったのは前提となる制約条件に差がないことによる。(胴餬从僂老念された住宅バブル崩壊の影響が軽微との見方が広がり、また、為替レ−トは円高傾向だが、円の高騰はなく、輸出主導の成長が維持される、原油価格は天井を打ったが、高水準で推移する、個人消費は低迷のまま、8共投資は抑制されるが、税収増から減少幅は縮小する、ご覿伴益の改善で民間設備投資の拡大は続くが、最終需要の伸びが低い中では加速はしない、ザ睛は引き上げられても小幅で、景気に影響を与えるほどではない、などの見方でほぼ一致しているからである。

ただし、皆が一致すると予測は外れるといわれている。もちろん、今回もそうなるかどうかは分からないが、悪くなるとすれば、為替レートの1ドル= 100円を上回る円高騰というよりはドル暴落、中東における紛争や中国の政情不安などで輸出が落ち込み、景気後退局面入りが考えられる。逆に、上振れには、例えば、消費税を段階的に引き上げて駆け込み需要を発生させることがあるかもしれないが、これだとその後には反動があり、後が心配になる。外れる場合は悪くなる方の可能性が高い。

 安定した日本経済の成長のためには、GDPの6割近くを占める個人消費の回復が必要になる。それには正社員の雇用が増えるように法改正、減税では高収益の企業ではなく個人、さらには国民が老後の安心を得られるような年金制度の確立などが必要条件になる。


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| 2007年01月01日 | 貿易 | comments(0) | - |
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