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2013年度の民間予測機関の経済見通しは穏やかな景気回復に

 2014年4月からの消費税の引き上げを控えて、実施するかどうかは13年4〜6月期の経済成長率をみて決めるようである。この9月1日付け経済レポートで示したように景気は後退期に入り、それが一般的にも認識されるようになっているため、例年以上に来年度の経済見通しに注目が集まっている。

内閣府が発表した12年7〜9月期の第2次速報の実質GDP成長率は前期比0.9%減(年率3.5%減)と第1次と同じになった。この発表を受けて、民間の主要予測機関の13年度日本経済見通しも発表されている。各予測機関の12年度下期見込みは、10〜12月期はほとんどがまだ輸出や民間最終消費のマイナスが続き、4〜6月期は横這でも、マイナスの横這いであったため、10〜12月期まで3四半期連続のマイナス成長になる。14年1〜3月期になって中国が穏やかな景気回復と対日暴動の影響が徐々に薄れ、景気回復が続く米国向けを中心に輸出が回復するという見方でほぼ一致している。これであれば景気の底は10〜12月期になる。

このように12年度見込みは年度初めから3四半期連続のマイナス成長になっても、下駄を履いた状態で出発したため、各予測機関の12年度の経済成長率見込みは実質GDPで1%程度のプラス成長になる。また、12年度の名目GDPは物価が下がっている影響でかろうじてプラス成長になる程度である。

各民間予測機関が1年前に発表した12年度の経済成長率見通しは、実質で2%前後、名目で1%前後のプラス成長でほぼ一致していたので、いずれも1ポイントほど過大予測になった。それよりも経済予測は景気循環に基づくため、景気後退を全く予測していなかったことから判断すれば、完全に予測が外れたことになる。

リーマン・ショックを契機に表面化した金融危機の後遺症を見誤ったことになる。輸出は11年秋頃には頭打ち傾向が見えていたことから考えれば、12年度の日本経済が楽観できないという予測機関が存在することで、複数の予測機関の存在が意味あるといえる。もちろん、中国の反日暴動までは予測するのは不可能だが、これは9月の事件であり、これがなければ少しは成長率がプラスになっても、景気循環にまで影響を与えるほどではない。

 各予測機関の発表は選挙前だが、自民党政権の成立で日本銀行に対する圧力が強まり、積極的な公共投資増に向かうことは予想されていた。それでも、実態経済への影響は軽微とみているようである。金融緩和の限界は既に明らかで、日銀の禁じ手の直接国債引受にでも踏み切らない限り、影響はほとんどない。また、財政制約から公共投資もそれほど増やせないと判断しているようである。

結局、日本経済は13年度も輸出頼次第になる。海外環境は。釘佞崩壊する事態は避けられるが、現状の低迷状態から脱するのはまだ先になる、一方、米国は住宅市場にも明るさが見え始め、財政の壁の問題はオバマ大統領と共和党が妥協することで乗り越えられ、穏やかでも着実に回復する、C羚颪老糞ぢ从による公共投資拡大効果で、高成長といえなくても比較的高い成長になり、対日暴動に伴う混乱は徐々に薄れる、等から日本の輸出は回復に向かう。

結果、消費税は実施され、日本経済は輸出の回復と消費税増税に伴う駆け込み需要効果もあって着実な景気回復見通しになる。駆け込み需要は住宅投資で比較的早くから発生し、民間最終消費は14年1〜3月期に予想される。それでも、13年度の成長率は12年度とは逆に下駄がなく、低水準からの出発になるため、実質1%台、名目1%前後のいずれもプラス成長という予測でほぼ一致している。

 また、注目の消費者物価上昇率は生鮮食品を除く総合でほとんどがほぼ横這いである。為替レートも円安が加速するという見方はなく、12年度の1ドル=80円程度よりは円安でも80円台前半の見通しになっている。13年度も各機関はいずれも一応、順調といえる経済見通しで大差はない。海外では米国が財政の壁問題にみられるように財政問題を抱え、国内世論が分裂している影響が表面化しないか、国内では自民党政権の対中国外交や金融政策がどうなるかが注目される。

2012年度の経済見通しの主要項目別一覧



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| 2012年12月29日 | 景気 | comments(0) | - |
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