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2009年度の日本経済は米国経済の不況長期化でマイナス成長

内閣府が12月7日に発表した2008年7〜9月期の第2次GDP速報値を受けて、今回も各民間予測機関が09年度経済見通しを公表している。政府見通しも19日に閣議決定された。09年度経済見通しでは、08年度経済見通しよりも各機関で差がみられる。


実質GDP成長率が前期比で2008年4〜6月期の1.0%減に続き、7〜9月期も0.5%減と2四半期連続のマイナス成長になり、景気後退期に入ったことが明確になった。1〜3月期がうるう年で例年より1日多いことで膨らんだ反動から、4〜6月期のマイナス成長は一時的な反動減という見方もできたが、7〜9月期もマイナス成長になったことで、景気後退を疑う人はいなくなった。


2009年度の経済見通しの主要項目別一覧
 鉱工業生産指数は内外需の不振から前期比で07年10〜12月期までの拡大から、08年1〜3月期に0.7%減とマイナス成長なり、4〜6月期0.8%減、7〜9月期1.3%減と3四半期連続の減少である。うるう年効果で膨らんだ08年2月を除けば、鉱工業生産指数は7年10月の110.0がピークになっており、景気のピークは同月と推測される。


 結果、08年度の経済成長率は実質でマイナス1%前後、名目でマイナス1%台半ばになる見込みである。いずれにしても、前年の08年度見通しでは、各機関は「07年度の成長鈍化でも景気後退は避けられ、08年度実質GDP成長率は2%前後、名目はそれを零点数ポイント上回るということで政府も含めてほとんど一致している。一部で、実質と名目の成長率が同じや実質が零点数ポイント上回るものもあるが、考え方はそれほど変わらない」であった。


1年前、2年前のこのレポートで「皆が一致すると予測は外れるといわれている」と書いたが、07年度に続いて、08年度もその通りになってしまった


 各機関は08年度経済見通しで、07年度に建築基準法の改正で減少した反動で、民間住宅建設、民間設備投資の伸びが高まる、∧胴颪凌用力が低い個人向け住宅投資「サブプライムローン」問題で米国の個人消費は冷え込み、成長率も低下するが、世界経済に深刻な影響を与えるほどではない、8玉、穀物の国際商品市況が上昇しても、現状が高水準であり、上昇率は小幅に留まる、ぐ拌悒譟璽箸1ドル=100円を上回るほどの円高はない、など日本経済の環境に関しての見方に基本的な差はなかった。


 ,らい泙覗瓦憧岼磴辰拭は年度平均でみれば、現実に近いかもしれないが、原油は08年7月にバレル当たり147ドルを記録しており、その後落ち込んでいるため、年度平均で「上昇率は小幅に留まる」可能性が出ているだけである。


 09年度のGDP成長率見通しは、政府は実質ゼロ成長、名目0.1%増になった。民間の各機関は今回は少し広がり、実質で0.5〜1.0%強減と2年連続のマイナス成長になり、名目は0.7%増から1.6%減まで実質より幅広くなる。名目の格差はGDPデフレーターの差になる。GDP統計で控除項目になる輸入物価が値下がりすれば、GDPデフレーターを引き上げる方向に働くからである。


 つまり、名目成長率が高いのは国際消費市況の大幅な値下がりを見込んでいることになる。もちろん、それは国内の物価に反映されるが、反映されるとGDPデフレーターを引き下げる。そうなれば、相殺することになり、輸入物価値下がりの国内価格への影響をどう考えるかの判断も格差に関係する。


 また、景気が後退局面に入れば、回復時期が問題になるが、それは輸出の回復、結局、米国経済次第になる。このため、09年度経済見通しのポイントは、輸出回復に.汽屮廛薀ぅ猝簑蠅ら表面化した金融危機から米国が何時脱し、その後の経済の回復力はどうなるか、が第1になる。そして、為替レートの円高が70円台までさらに上昇するのか、80〜90円で安定するのか、100円の方に戻すのか、政府の景気対策の効果、などになる。


 各機関は、,亡悗靴討蓮09年後半に米国経済は底入れするが、金融危機の後遺症から回復力は弱い、△榔濆盪続は予想せず、80〜90円で安定か100円の方に戻す、は底支え程度、ということでほぼ一致している。日本経済は米国経済の回復によって輸出の再上昇に期待するが、金融危機の後遺症は重症とみて、厳しいという見方になり、2年連続マイナス成長の背景にある。ただし、10年度予測も発表している機関の見通しでは、10年度は回復で、実質GDPはプラス成長である。


 09年度経済見通しは各予測機関で07、08年度見通しより広がった。この範囲内で納まることを期待したいが、現実は厳しく考えていた方がよいのではないか。もちろん、政府のゼロ成長が現状で考える中では最良のシナリオだが、これは政治がそのためにどこまでやるか、また、やったとしても、その効果に疑問がある。積極財政に乗り出す前に、政府に対する信頼回復がなければ、政策効果も削がれて限られたものになる。


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| 2009年01月01日 | 景気 | comments(1) | - |
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コメント
投稿者:yutakarlson (2009年01月02日 11:04)
■危機「最も早く脱するのは日本」 麻生首相、年頭の決意−ピザ宅配業界から見た今年の経済動向は?
明けましておめでとうございます。麻生総理は、日本が一番先に、金融危機から立ち直ると年頭の決意を述べましたが、私もそう思います。私のブログでは現在不況にあえぐ輸出産業とは対極的なピザ宅配業の立場から、日本経済の趨勢を考えてみました。ビザ宅配業は、条件を満たせば今年は伸張することが期待できます。今年以降は、足腰の強いところ、消費者の変化に対応した新業態を開発したところが生き残ると思います。日本経済全体も今年の中ごろまでには回復し内需を中心とした拡大に向かうものと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
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